<工事中>うつ病は分かるけど、看護となるとよく分からない うつ病の看護とは?看護計画も交えて考えてみよう! | 看護実習を楽に! 学生さんお助けサイト
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<工事中>うつ病は分かるけど、看護となるとよく分からない うつ病の看護とは?看護計画も交えて考えてみよう!



■目次


 ▶1)うつ病の疫学
 ▶2)うつ病の病因
 ▶3)うつ病の治療
 ▶4)うつ病の看護
 ▶5)うつ病の経過と予後




■1)うつ病の疫学




うつ病は稀ではない疾患である。細菌の国内調査の報告によればICD-10の診断によるうつ病の12ヶ月有病率は2.2%、生涯有病率は7.5%とされている。

また、世界的にみてもWHOが行った障害調整生存率(DALY)の将来予測によると、2000年は総疾病の第4位であったうつ病が2030年には第2位になると予測されている。1)生涯有病率については15%との報告もあり、性差では女性が男性のおよそ2倍となっている。

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■2)うつ病の病因



うつ病の要因として、モノアミン仮設をはじめとする生物学的要因や、遺伝要因、生育歴や人格(執着性気質・メランコリー親和型)、ライフイベントや環境によるストレスなどの心理社会的要因など、いくつかの要素が示されており、これらが複合して発症すると考えられている。

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■3)うつ病の治療



選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)など、近年の抗鬱薬開発の目覚ましい進歩により、実際の臨床現場では抗うつ薬や抗不安薬などによる薬物療法を中心とした治療が主流である。しかし、薬物療法と並んで重要になるのが休養である。

また、特にストレスが発症に大きく影響している場合では、環境調整を合わせて行われなければ薬物量などで症状が回復したとしても同じ環境下で再発する例が多い。
 薬物療法では、急性期の治療が終了した後、再燃を予防するために急性期で用いた用量をそのまま半年程度継続する。(継続期)のが望ましく、その後は長期にわたって再発を予防するために維持療法が行われる(維持期)か、など。

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■4)うつ病の看護



うつ病を告知して問題になることはほとんどない。うつ患者の多くは自分の症状について「自分のせいでこうなった」「単に自分が怠けているだけである」などという気持ちが強いため、病気の症状であること、治療を受ければ改善することを説明し、安心させる事が大切である。

 この際、励ましたり「頑張れ」と言ったりすることは、かえって患者の自責の念を募らせることになるため適切ではなく、共感的な態度で接する事が望ましい。また、うつ病に罹患している間は、退職や離職など、人生の重大な決定事項を避ける必要がある。


 休養をはじめとする活動のペースダウンが、多くの場合で必要となる。希死念慮が強い時や食欲低下による身体的衰弱が著しい時などは、入院による治療が高くなる傾向があるので、注意が必要である。

さらに、このようなうつ病に対する捉え方を家族にも理解してもらい、共有することが大切である。

Ⅰ.アセスメントの視点(うつ状態)
 抑うつ状態では気分や思考、言動あるいは身体面に特徴のある変化がみられる。まずそれらの程度を把握することが必要である。抑うつ状態が強い時期は、自発的に行動することが困難となり身の回りに関する日常生活行動さえできなくなり、全面的な介助が必要になる。また身体症状も出現するので、その観察も十分に行う。さらに焦燥感や絶望感、自己否定感情のため自殺を考えたり、実行する危険性があるので十分注意する。
Ⅱ.問題リスト(うつ状態)
#1.感情障害による抑うつ気分
   [要因]・休息、睡眠、活動バランスの障害
       ・ひきこもりと精神運動制止
       ・低い自己評価
       ・抑うつの感情
       ・感情表現能力の低下

#2.食欲低下による食事摂取量の減少
   [要因]・睡眠障害
       ・活動性の低下
       ・ホメオスターシスの障害
       ・抑うつの感情
       ・栄養状態の変調(身体要求量以下)

#3.拒食による栄養失調状態
   [要因]・罪責感
       ・抑うつの感情
       ・不安
       ・妄想
       ・自殺行動
       ・ひきこもり
       ・看護者、他患者への不満、反抗
       ・昏迷
       ・希死念慮

#4.睡眠障害による不眠、特に早朝覚醒
   [要因]・環境の変化
       ・活動量の低下
       ・不安、焦燥感

#5.自発性低下による清潔行為の不足
   [要因]・抑うつの感情
       ・意欲の低下
       ・身だしなみへの無関心さ
       ・活動性の低下

#6.排泄困難
   [要因]・無関心または過敏な反応
       ・運動量の低下
       ・食事量の低下
       ・活動性の低下
       ・昏迷
       ・意欲の低下

#7.意欲低下による臥床傾向
   [要因]・自発性の欠如
       ・意欲の欠如
       ・ひきこもり
       ・昏迷

#8.興味、関心の低下による対人関係の障害
   [要因]・活動性の低下
       ・思考障害
       ・精神活動の遅延
       ・会話の減少
       ・疲労感
       ・社会からのひきこもり、内向性、自信喪失
       ・興味の欠如

#9.心気的訴えが多い
   [要因]・情動的問題の否認
       ・感情の認識と表現の障害
       ・身体機能へのこだわり
       ・病気への恐れやこだわり
       ・薬物や治療への依存

#10.思考障害による妄想(罪業、心気、貧困)
   [要因]・抑うつ状態
       ・喪失体験
       ・人間関係上の問題、性格、生活環境
       ・肯定的フィードバックの欠如
       ・思考障害

#11.抗うつ剤による副作用
   [要因]・抗うつ剤の種類、量、長期投与
       ・薬に対する感受性
       ・年齢

#12.希死念慮
   [要因]・抑うつ状態
       ・罪責感、自責感、絶望感
       ・心的外傷(喪失、災害、虐待)
       ・社会的孤立
       ・低い感情保持能力、表現力
       ・自己概念の否定的変化
       ・自己破壊性の内向傾向
       ・衝動のコントロールの弱さ
       ・未熟な現実検討能力、問題解決技術、防衛機制

#13.外泊中の衝動行為
   [要因]・環境変化による不安
       ・家族関係の不和
       ・サポートシステムの欠如
       ・家庭での役割の喪失と孤独感
       ・薬物、危険物管理の不十分
       ・今後の不安

#14.疾患に対する不安、焦燥感
   [要因]・再入院
       ・症状の遷延、入院の長期化
       ・症状、治療方針に対する説明不足、または理解不足
       ・薬物療法による副作用の出現
       ・抑うつの感情
Ⅲ.看護目標(うつ状態)
1. 自殺企図を起こさない
2. 適切な栄養の摂取、衛生維持、排泄、休息、活動が整う
3. 状態の悪化を予防し改善を図る
Ⅳ.看護問題(うつ状態)
#1.感情障害による抑うつ気分

   [要因]・休息、睡眠、活動バランスの障害
       ・ひきこもりと精神運動制止
       ・低い自己評価
       ・抑うつの感情
       ・感情表現能力の低下

  &治療が順調に経過し抑うつ気分が改善する
   感情を表出することができる
  $1~3ヶ月

O-1.抑うつ気分の程度
  2.患者の態度、表情、会話、服装、行動
  3.気分の日内変動
  4.睡眠状況

T-1.できる限り休息がとれるよう環境を整える
  2.励ましの言葉掛けをしない
  3.服薬の確認
  4.治療終了まで人生にかかわる重大問題について、その決定をすべて延期させる
  5.精神療法的かかわりをする
     1)病気は治療によって必ず治癒することを保証する
     2)今の状態は病気による苦しみである
     3)完全に良くなるまでには2~3ヶ月単位の時間が必要である
     4)必ず治る病気なので命を断つなどということは考えないことを説明する
     5)治療中、病状には一進一退のあることを繰り返し説明する
  6.患者との良い人間関係を築き、患者自らが悩みを訴えられるよう関わる
  7.受容的な態度で関わり安心感を与える

E-1.服薬の重要性と服薬によって生じる自律神経の随伴症状をあらかじめ説明し、心配のないことを説明する
   2.自力で何とか治ろうと焦ると病状はよけい悪化してくるので、できる限り休息をとることが必要だと説明する

#2.食欲低下による食事摂取量の減少

   [要因]・睡眠障害
       ・活動性の低下
       ・ホメオスターシスの障害
       ・抑うつの感情
       ・栄養状態の変調(身体要求量以下)

  &適切な食事量が維持できる
  $1~3ヶ月

O-1.食事摂取量、水分摂取量
  2.間食の有無、程度
  3.体重
  4.検査データ
  5.食事をとらない理由
  6.食事中の様子、味覚の変化

T-1.患者の負担にならない程度に付き添い介助する
  2.患者の嗜好に合わせ食事形態を変更、工夫する
  3.好む場所で食べられるよう配慮する
  4.食べることを決して無理強いしない
  5.時間をおいてから食べてみるよう勧める
  6.頑固な拒食の場合には、主治医に報告し経管栄養、補液などを考慮する

E-1.病院食が食べられなくても、他に好むものを食べるよう説明する
  2.家族に差し入れなどを依頼する

#3.拒食による栄養失調状態

   [要因]・罪責感
       ・抑うつの感情
       ・不安
       ・妄想
       ・自殺行動
       ・ひきこもり
       ・看護者、他患者への不満・反抗
       ・昏迷
       ・希死念慮

  &生命維持に必要な栄養補給ができる
  $1~2週間

O-1.食事量、間食、食事パターン、好き嫌い、食習慣の変化、水分摂取量
  2.全身状態、顔色、皮膚色、体重の増減
  3.脱水症状の有無(尿量、皮膚の状態)
  4.身体疾患や排便との関連
  5.血液データ(電解質、TP、Alb)
  6.消化器症状
  7.生活リズム
  8.歯の状態
  9.バイタルサイン

T-1.食事など身体的援助と声掛けにより信頼関係を深める
  2.状態に応じ配膳や誘導など食事介助を行う、または付き添う
  3.食事の種類を考慮し必要に応じて家族の協力を得る
  4.全身状態及び症状に合わせ、経管栄養、DIV、IVHによる栄養補給を考える
  5.体重測定を行う、また必要時医師の指示にて施行する
  6.フルーツジュースや繊維質の多い食物摂取を勧める
  7.排泄状況(便の色、硬さ、回数、尿量、回数)を記録する
  8.食事時間以外でも摂取できるよう飲食物を手の届くところに用意しておく
  9.食物、飲み物を分割して与える
  10. できるだけコーヒーは避け、栄養価とカロリーの高いものを勧める
  11. 食べないと衰弱するとか死ぬかもしれないと言ったり、注射をすると脅かさない
  12. 食べたときはポジティブフィードバックをする

E-1.食事の必要性を説明する。また家族の協力や理解が得られるよう家族にも説明する
  2.食事摂取が不可能な時は好みのもの、食べやすいもの、栄養価の高いものなど具体的に例を挙げ患者や家族に説明し協力を得る
  3.患者に水分出納のチェックの必要性を十分指導する

#4.睡眠障害による不眠、特に早朝覚醒

   [要因]・環境の変化
       ・活動量の低下
       ・不安、焦燥感

  &睡眠時間が確保される
  $1ヶ月

O-1.睡眠パターン(入眠困難、中途覚醒、睡眠時間、熟睡感など)
  2.健康時の睡眠パターンと睡眠を助ける習慣
  3.嗜好品(コーヒー、タバコ)の種類と嗜好品の頻度
  4.不眠の環境因子(物音、他患者のいびきなど)
  5.悪夢
  6.日中の睡眠状況
  7.倦怠感
  8.不安
  9.活動状況
  10. 気分の変調
  11. 眠剤とその効果
  12. 睡眠に対し神経質になりすぎていないか

T-1.改善可能な不眠の環境因子は、早急に解決をはかる
  2.患者に積極的な関心を示し、安心感のもてる環境を提供する
  3.日中の睡眠が多すぎる場合は日中の睡眠を少し控えてもらう。できるだけ臥床せず、起きて坐位で過ごす時間を徐々に延長する
  4.患者と一緒に日課表を作成し、活動と休息のリズムをつくる
  5.眠剤を活用して不眠を改善する方法の模索を援助する
  6.悪夢を見た場合、できればそのことを話すように促し、それがどんなに本当のように思えても夢であることを保証する
  7.不眠を訴えてきた時は、再入眠を損なわない程度に話を傾聴する

E-1.嗜好品(コーヒー、タバコ)の使用は睡眠の妨げになることを説明し、できるだけ自分でコントロールするよう指導する
  2.不眠を改善するためには、意識的に日中活動する必要があることを説明する
  3.就寝時間まではベッドに臥床せず、入眠をスムーズにする方法(音楽を聴く、本を読む、温かいミルクを飲む、軽いストレッチ体操をするなど)を看護者と共に考え、実践してみることを支持する
  4.自力で何とか眠ろうと努力せずに、眠れなければ睡眠剤を利用するよう説明する
  5.必要以上に睡眠に対し固執している場合は、絶対眠らなければならないとは考えず、眠れなかったら日中休めばよいくらいのゆとりの気持ちを持つよう説明する

#5.自発性低下による清潔行為の不足

   [要因]・抑うつの感情
       ・意欲の低下
       ・身だしなみへの無関心さ
       ・活動性の低下

  &身辺の清潔を保つことができる
  $1~3ヶ月

O-1.身辺の整理状況、身なり
  2.更衣の状況
  3.入浴、洗面、歯磨き、整髪の状況
  4.清潔行為能力の程度

T-1.必要に応じて入浴、洗髪の介助を行う
  2.入浴ができない時は清拭を行う
  3.洗濯を声掛ける。できない時は家族に協力を依頼する
  4.ベッド周囲の環境整備を声掛ける
  5.朝・夕の洗面を声掛ける

E-1.できる部分は自分でするよう説明する
  2.清潔の必要性を説明する

#6.排泄困難

   [要因]・無関心さまたは過敏な反応
       ・運動量の低下
       ・食事量の低下
       ・活動性の低下
       ・昏迷
       ・意欲の低下

  &便秘、尿閉などを早く察知し対処できる
   苦痛を長びかせない
  $1ヶ月

O-1.排泄回数・状況の把握、尿量(混濁の有無)、便の性状、量
  2.腹部症状:膨満、緊満、腸蠕動、食欲の有無

T-1.医師に報告し、下剤を定期的に与薬する
  2.排尿状況を正確に把握する
  3.必要時、間歇的導尿、バルンカテーテル留置を行う
  4.時間毎にトイレ誘導を行う
  5.尿閉は必ず治ることを説明する
  6.患者のプライドを傷つけないよう配慮する
  7.泌尿器科への受診と薬剤の与薬を考慮する
  8. 食事摂取量や飲水量の把握、必要があれば促す

E-1.腹部症状、便秘、排尿困難時は医師、看護者に報告するよう指導する
  2.便秘時は腹部マッサージを指導する
  3.排尿時、腹圧かけてみるよう指導する

#7.意欲低下による臥床傾向

   [要因]・自発性の欠如
       ・意欲の欠如
       ・ひきこもり
       ・昏迷

  &褥瘡、関節拘縮などの身体障害を起こさない
  $1~3ヶ月

O-1.褥瘡好発部位の皮膚の状態
  2.循環障害の有無
  3.関節拘縮の有無、程度
  4.臥床時間、体動の有無

T-1.無理に離床を促さない
  2.体位変換
  3.清拭などにより清潔を保つと同時にマッサージを行う
  4.四肢運動(自動、多動)
  5.反応がなくても声を掛けてからケアや処置を行う
  6.嫌がらなければ短時間でベッドサイドで話しかけたり、軽い刺激を与える

E-1.気が向いたら少しでも身体を動かしてみるように説明する

#8.興味、関心の低下による対人関係の障害

   [要因]・活動性の低下
       ・思考障害
       ・精神活動の遅延
       ・会話の減少
       ・疲労感
       ・社会からのひきこもり、内向性、自信喪失
       ・興味の欠如

  &心理的負担が増加しない
  $1~3ヶ月

O-1.スタッフとの接し方
  2.面会中の様子
  3.他患者との接し方

T-1.患者の希望を聞き、会いたくない人がいれば面会禁止とする
  2.主治医からの面会指示を守る
  3.原則として見舞いの品物を預からないが、必要に応じて預かった場合は患者に直接渡さず、家族の面会時に家族に渡す

#9.心気的訴えが多い

   [要因]・情緒的問題の否認
       ・感情の認識と表現の障害
       ・身体機能へのこだわり
       ・病気への恐れやこだわり
       ・薬物や治療への依存

  &身体的苦痛が精神的なものに起因していることが理解できる
   身体的訴えの種類と頻度が減少する
  $1~3ヶ月

O-1.身体的訴えの内容、頻度
  2.バイタルサイン
  3.検査データ

T-1.精神症状による訴えが多いが、器質的異常がないか観察する
  2.訴えに対して言葉掛けでは納得できず、症状に強いこだわりがある場合には主治医に報告し、薬剤(プラセボなど)の与薬を考慮する
  3.患者の状態に合わせて病棟の日課やレクリエーションに誘い気分転換を図る

E-1.治療を進めていくうちに徐々に良くなっていくことが多いので、その症状についてあまり考えすぎないよう説明する
  2.症状だけにこだわらず調子が良ければ時々身体を動かしたり、散歩に行って気を紛らわせてみることを指導する

#10. 思考障害による妄想

   [要因]・抑うつ状態
       ・喪失体験
       ・人間関係上の問題、性格、生活環境
       ・肯定的フィードバックの欠如
       ・思考障害

  &心理的負担が軽減する
  $3~6ヶ月

O-1.妄想の内容
  2.どの程度支配されているか、行動、言動
  3.訴えの頻度

T-1.否定も肯定もせず受容する
  2.日常生活に支障をきたす場合には無理にすすめようとはせず、根気よく暖かい態度で接し介助する

#11. 抗うつ剤による副作用

   [要因]・抗うつ剤の種類、量、長期投与
       ・薬に対する感受性
       ・年齢

  &副作用を早期に発見することができ、身体に及ぼす影響を最小限にとどめることができる
  $1週間

O-1.副作用の有無:口渇、尿閉、頻尿、便秘、眩暈、血圧低下、肝障害、催眠傾向
  2.症状の程度
  3.バイタルサイン
  4.検査データ

T-1.心気的訴えの多い患者の場合には、特に精神的によるものとされやすいので器質的異常がないか観察する
  2.身体的異常を表現せず症状が進行してから発見されることが多いので、日頃から細かい観察を怠らないようにする
  3.副作用に応じて主治医に報告し処置を行う

E-1.身体的に異常を感じたら医師、看護者に話すように説明する
  2.多少の副作用はあるかもしれないが副作用に応じた対処もできること、治療が進み軽快してくれば消失するものもあるので心配しないよう説明する
  3.事前に起こりうる可能性のある副作用について説明しておく

#12. 希死念慮

   [要因]・抑うつ状態
       ・罪責感、自責感、絶望感
       ・心的外傷(喪失、災害、虐待)
       ・社会的孤立
       ・低い感情保持能力、表現力
       ・自己概念の否定的変化
       ・自己破壊性の内的傾向
       ・衝動のコントロールの弱さ
       ・未熟な現実検討能力、問題解決技術、防衛機制

  &自傷の可能性がなくなる
  $6ヶ月

O-1.患者の表情、言動、服装
  2.希死念慮の程度
  3.抑うつ気分の程度
  4.気分変動
  5.不審な行動はないか、いつもと変わった様子はないか
  6.所持品の中に危険物となりうる物はないか

T-1.スタッフ全員で情報を提供し以下の管理及び援助の徹底を図る
     1)危険物を預かり使用を制限する。使用時は付き添う(ガラス製品、爪切り、はさみ、除光液、鏡、針、かみそり、ビニール袋、ライター、マッチ、電気器具、ベルト、ハンガー、ナイフ、毛抜き、風呂敷、ストッキング、スカーフ、イヤホン)
     2)確実な食事や水分の摂取
     3)服薬の確認を行う
     4)患者の行動範囲を病棟内に制限する。病棟外に出る時は看護者または主治医同伴とする
     5)面会者に制限しているものを話しておく。必要に応じて面会を制限する
     6)期限を決めて患者と自傷をしないことを約束し、期限がきたら約束を守れたことを評価し、次の約束をする
     7)過剰な刺激を与えないようにする
     8)絶望感が強い場合は、十分な観察と援助を行う
     9)患者に積極的で絶え間ない関心を示し、否定的な批判を避け、安心感のもてる環境を提供する
     10) 患者-看護者の信頼関係を育てていく努力をする
     11) 健康な側面の活性化を図る
     12) 適切な気分転換活動を日課に取り入れる
     13) レクリエーション、集団精神療法への参加を負担のない程度にすすめる
     14) 自傷に対しての思いばかりにとらわれないように、関係のない話題を取り入れていく
     15) 患者ができることは可能な限りさせる
     16) 休止しているが保有している能力や、現在も有効な問題解決技術を探して活用できるようにする
     17) 自傷の欲求が強くなったときの援助を求める方法を患者と共に考える

E-1.退院後に自傷の欲求が強くなった場合のサポートシステムの活用を指導する。
    家族にもそうした場合の対応法について指導する

#13. 外泊中の衝動行為

   [要因]・環境変化による不安
       ・家族関係の不和
       ・サポートシステムの欠如
       ・家庭での役割の喪失と孤独感
       ・薬物、危険物管理の不十分
       ・今後の不安

  &自殺企図することなく外泊が経験できる
  $1~3ヶ月

O-1.きっかけとなった出来事とその解決の有無
  2.自傷の欲求及び意図の表現
  3.家族背景と家庭環境
  4.サポートシステム
  5.抑うつ状態、睡眠状態
  6.外泊中の様子

T-1.外泊中、自傷しない約束をする
  2.家での過ごし方を一緒に考える
  3.不安(自傷の欲求の出現)になった時の対処法について家族と共に一緒に考える

E-1.家族に外泊中の内服薬の説明をする。また内服確認の依頼をする
  2.不審な行動があれば早めに帰院するよう説明する
  3.自殺企図を起こした場合電話で至急病棟に連絡するよう説明する
     1)遠方であれば近医で処置をすすめる
     2)病院の近辺であれば帰院する
  4.患者を一人にさせないよう説明する
  5.患者にも不調時には無理せず家族に相談するか、病棟へ連絡するか、帰院することを説明する

#14. 疾患に対する不安、焦燥感

   [要因]・再入院
       ・症状の遷延、入院の長期化
       ・症状、治療方針に対する説明不足、または理解不足
       ・薬物療法による副作用の出現
       ・抑うつの感情

  &不安が軽減し治療意欲がもてる
  $1ヶ月

O-1.どのような不安を抱いているか
     1)再発への不安
     2)治療に要する時間はどれくらいか
     3)どうすれば早く治るのか
     4)社会復帰は可能か
  2.執着心、焦燥感はどの程度か

T-1.患者が訴えてきた場合には不安を受容しつつ、良い聞き手となる
  2.同じ訴えの繰り返しであっても、そのつど真剣に聞いていく
  3.言葉で納得させようとしない
  4.焦燥感の強い場合、自殺へ向かう可能性が強いので行動や言動に特に注意する

E-1.治療中は苦しい時期があり焦ったり不安になったりするが、必ず良くなることを根気よく説明する






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■5)うつ病の経過と予後



単一エピソードの場合は、通常3-8ヶ月間持続し、約20%は2年以上のうつ状態が持続すると考えられている。ごく急性期にみられるような症状は、2週間から2ヶ月で消失すると言われている。また、うつ病の7-8割は寛解するが、その多くが再発する性質を有している。


長期追跡研究の結果では、1年で約3割、5年で約7割が再発することが報告されている。一般的に、患者が再発を繰り返すほど寛解期の長さが短縮し、重症度が増してしまう。しかし、抗うつ薬を6ヶ月間以上継続すれば、再発の頻度と重症度を軽減させることができる。


 自殺率に関しては、重症例では15%だが軽症例ではごく稀である。自殺企図を頻回に繰り返す患者の場合には、うつ病よりもむしろ他の疾患、例えば人格障害などの可能性を検討する必要がある。

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